ヨドバシへ向かう足が早くなる
携帯が鳴る
見慣れない番号
このタイミングは間違い無いでしょう~
「もしもし」
一瞬の沈黙
HAWAIIでも経験したが
いいオッサンがブログネームで名乗るのも尋ねるのも
万が一間違い電話だったら
チョット早口に先方が話しだす
「ダイです」
間違い無かった
安心して名乗る
「BANIANNです」
「今、何処ですか」 いっきなりかよ~
「今 新宿に着きましてヨドバシに向かってます」
「それじゃ~ ヨドバシに着いたらご連絡下さい」
ってもう目の前じゃん この横断歩道渡れば20歩ジャン
「判りました~」
信号を渡る
嗅覚全開
迷わず左に入る
そういえば店の名前確認して無かった
まぁ~なんとかなるわな
迷ったらしよ
30㍍くらい前方
一軒の店の看板の後ろ側
同じ匂いがする
間違いは無いだろう~
「ダイさんですね」
「BANIANNさん」
どちらともなく握手を交わす
呼び込みのお姉ちゃんを無視して店内に入る
二階へ上がり奥へと進む
一番端
ボックス席の手前側 柱の陰
近寄るだけで匂う
「秀蔵です」
握手の手を伸ばしながら挨拶された
ボクと秀蔵さんが並んで座り
向面にダイさん
何から話そうか
誰から話そうか
一瞬の沈黙
D「取りあえず飲み物は」
B「何でもいいですよ」 既に二人は飲んでたくせに
H「それじゃ~乾杯のビールを」
B「そうですね」 既に二人は乾杯したくせに
D「食べ物はどうします」
B「適当で 好き嫌いは無いですから」 此処は海鮮居酒屋って書いてあったぞ
適当にメニューを開いた時
H「ボクも北海道は結構行った事があるので あそこは別格です この辺はやめましょう」
指をさしたのはタマタマ開いてたメニュー 北海道産開きホッケ
D「そうですね じゃ~ 海鮮はやめて無難な焼き鳥盛り合わせ」
H「フライドポテト 鳥の唐揚げ」
B「じゃ~ タコわさ」 せめてもの抵抗
B「さすがにホッケは無理でしょうがマグロとかはこっちの方が美味しいですよ~」 せめてもの抵抗②
H「いやいや 北海道には敵いません あそこは別格です」 見事に玉砕
んで
で乾杯
お互いの職業、年齢と当たり障りの無い探り合い
ここで困ってしまった
初めての人と話すのは人生の上でも仕事の上でも慣れたもの
でも ここでは気を抜くとタメ口になってしまう
始めましてなのに
旧知の仲の様な錯覚
年齢もバラバラなのに幼馴染の様な距離感
最近の若い奴わぁ~とか
○○さんは会ったけど~とか
男会やりたいね~とか
男旅でHAWAIIもいいね~とか
話しに花が咲き
意地汚いボクは残り物を処理しながら話す
ボクが際立ってお酒に強いとは思わないのだけど
1杯に芋と麦 焼酎3杯
二人とも目が・・・・・・
田舎でボチボチやってるオッサンと違って
都会の戦士は疲れが溜まってるんだな~
そうか
先に飲んでたからだ
時間はテッペン
それぞれが帰路につく
秀蔵さんと会えるのは次は何時で何処だろう
ダイさんとは明日の夕方
電車の中から二人へ
秀蔵さんから返信
ダイさんから返信
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
秀蔵さんから返信②
絶対に酔っ払ってるか寝ぼけてる
ボクは余韻に浸ろうと八丁堀でもう少し飲む・・・・・・店が無いじゃん
みんな閉まってやんの
仕方が無いからホテルの大浴場
テッペン半まで
仕方が無いから部屋のシャワーで我慢して
明日は5時起き
築地に朝ご飯食べに行こう
明日は晴れるかな~
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