車は快調に飛ばす

色々話しながら

何を話したか覚えてないくらいに

会話が途切れるのが怖いかのように

ボクは自他共に認める 男のくせにお喋り

多分 健太さんも寡黙の分類には入らないだろう

接客業のくせに話し下手の相方は喋らなくて済むので気楽な表情をしていた

車はローカルなスーパーの前に停められた
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入り口手前横の植え込みに猫が昼寝を決め込んでいた
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シャッターを切ったら睨まれてしまった
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「ねぇ~ 尻尾が長いよ~」

「チビもチョロも長いよ」

「チビ、チョロより長いかもよ」
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店の中に入り色々物色する

健太さんはカウンターが男性だったので写真が撮れずチョットがっかりしていた

買ったのは
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「甘いよ~ 無理して全部飲まなくていいからね でも ローカルなサイダーも好いもんでしょ」

「一番飲みやすいのはパイナップルかな」

「じゃ~ 私はパイナップル」

「ボクは迷わず マンゴーにチャレンジしましょう~」

「マンゴーは本当に甘いと思うよ・・・・・大丈夫かい?」

喉の渇きも有ったが 一先ずは恐る恐るチョコット舐めてみる

「そんなに甘くないですよ~ 全然平気 炭酸もきつくないし」

「ほんとうだ 全然平気」

元々サイダー好きの相方は一気に飲み干す勢いで飲んでいた

北海道の炭酸飲料は炭酸が強い

世界的な炭酸飲料も関西、関東、北海道と炭酸含有量が異なる

多分 他の地区も違うと思う




スーパーを出て スーパーの横の道を海岸に向かって再び車を走らせる

走らせると言っても一吹かしで海岸に着いてしまう 所要時間30秒

車をパーキングスペースに停めて海岸沿いに歩いて行く

ココはボクにとっては定番 相方にとっては数年前を含めて3度目

「ボクは何時もこの木の下に陣取るんですよ」
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今日は水着も持って来ていないので(レンタカーなら濡れても好いやって感じなのだが

健太さんの新車にそれは出来ないので)海に入るのは諦めて海岸で風を楽しんだ
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日本の観光客にも人気のあるこのビーチだが 何故かこのポジションだけは人が少ない

沖にはカヤックが
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コレを見てしまうとサスガに相方には悪いが明日はビーチのスケジュールを入れよう

ノンビリ 乗りてぇ~
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「健太さん Chi-ponnさんには悪いんですが ボクにはアレがキングコングって

 意味がわかんないんですけど」

「そんなこと無いよ~ ボクにはあれ以来キングコングにしか見えない!!」

「ゴジラの背中なら何となく無理すれば見て見れないことも無いんですが」

「さっきのペレの椅子や海を泳ぐ犬の発想力を持つBANIANNさんとは思えない意見ですね~

 ボクにはキングコングが沖に向かって肩を怒らして歩いて行く後姿にしか見えないんだけどな~」

「エッ!!! 後姿???   あああああぁぁぁぁぁ~ なるほど」
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マダマダ頭が固い

思い込んでしまったら切り替えが利かなかった

何故か勝ち誇ったように横で笑っている相方が憎らしかった




楽しいドライブも距離にすると相当に走っていただき

時間にしても相当の時間を運転していただいた

なのに もう終わりか~ ホテルに着いちゃうな~ と場違いな思いを抱いてしまいながら

車はホテルに向かった

「夜の場所は判るかい?」

「はい 多分 バスで早めにアラモアナまで行って ノンビリ歩いて行きますよ~」

「いや それなら夕方迎えに来るよ バスルームの改装工事も17時には終わるから

 そうすればとんまも一緒に出てこれるので とんまも早く奥さんに逢いたいって言ってたから」

「えぇ~ それじゃ~大急ぎでシャワーを浴びて持ち込みのお酒を買出しに行かなきゃ~」

「ボクもシャワーを浴びたいし 迎えには18時くらいで好いかな?」

「ハイ それだけあれば十分です」

「それじゃ~ 後で」






「急ごう!! シャワーは帰って来てからで とりあえず買い出しだ!!」
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